「心の病の認知システム」序
もう少し脳のお話をしますね

前回のテーマ「うつ病と海馬」とは
少し違った脳の視点でお話いたします。
さて・・今日は
まず、こんなお話から始めましょうか。。
携帯・スマホの「着メロ」
皆様は、
様々な音楽や歌に設定しているかと思います。
例えば、着メロが
「アヴェマリア」だったとしましょう。
1、スマホに、自分あての電波が飛んできた。
↓
この時点では電波はニュートラル。
白でも黒でもない。
2、この電波が、その人のスマホに当たると・・
↓
電波が変換され「アヴェマリア」になるわけです。
電波が全て「アヴェマリア」ではなく
あなたの携帯・スマホの「とらえ方・反応が」
アヴェマリアなんですね。
うつ病も同じ。
例えば、職場で鬱病になった。
もしこの職場が
「絶対的な普遍的な」鬱病要因であるならば
この職場の人、
全員が鬱病にならないとおかしいわけです。
ですが鬱病になったのは、
ある「限られた特定の人」だけ。
これはなぜでしょうか?
その人独特の
「脳内設定・心の反応パターン」があるからです。
(うつ病的なモノのとらえ方・・冒頭の例えですと着信音)
*よく精神科で言われる
神経伝達物質の異常うんぬん(生体アミン仮説)は、
こういった毎日の心の反応パターンにより、
ストレス脳になった「結果論」なんですね。
視野が狭く、結果の所ばかりに焦点を当てるのではなく
その結果に至る「プロセス」を修正しないと治りません。
今日は、
携帯・スマホの例え話をしましたが
これをもっと詳細に
私達の「脳の認知システム」でお話しします。
例えば
「赤のTシャツ」を見たとしましょう。
「赤のTシャツ」の視覚情報が
網膜で電気信号に変えられ
↓
視床を通り
↓
後頭葉の「視覚野」に入ります。
実はこの時点ではまだ、
『赤であることも分かっていない。
Tシャツという物体であることも分かっていない』
この時点では、この電気信号は
まだニュートラル。
情報が詰まった「単なる電気信号」
この電気信号が
側頭連合野に行き、
はじめて「これは赤色だ」と認知します。
そして様々な連合野に電気信号が行き渡り
空間情報や過去の学習データなどにより
全ての脳内情報をトータルし
「これは目の前にある、赤色のTシャツだ」と
理解することになります。
↓
尚、上記のプロセス。
私達の脳が、外界の情報を認知完了するまで
「約0.5秒」かかると言われています。
約0.5秒のタイムラグ・・
・・・と、すると
こんな発想ができます。
私達の見ている世界は、リアルタイムではなく
「約0.5秒、過去の世界」なんですよ。
*ただし、熱湯を触ったなど、緊急時の反射行動などは
別の回路で処理します。
これらのシステムは
視覚情報だけでなく、聞こえたもの、香ったもの、
味わったもの、触れたもの・・
全て同じ様なシステムです。
(脳に伝わる電気信号の経路は違いますが)
簡単な脳の認知システムをお話ししましたが
ここからが
「うつ病など心の病」に関係のあるお話です。
<続く>
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プラトヤー >*ただし、熱湯を触ったなど、緊急時の反射行動などは別の回路で処理します。
おお、脊髄反射ですね。
>約0.5秒のタイムラグ・・
バキが頭に浮かんだのは私だけじゃないはずw
Re: プラトヤーさんへ
ショウセイ > >約0.5秒のタイムラグ・・
> バキが頭に浮かんだのは私だけじゃないはずw
おお。マニアックなネタですね。
前にバキでも取り上げられていましたね。
勇次郎戦は長かった・・・
(たぶん女子の皆様はこのネタ分からない)
今回のお話は「情報のインプット→認知」ですが、
またの機会に、今度は逆に「心→アウトプット」について
脳や潜在意識論の視点から語ります。
コメントありがとうございました

おお、脊髄反射ですね。
>約0.5秒のタイムラグ・・
バキが頭に浮かんだのは私だけじゃないはずw
> バキが頭に浮かんだのは私だけじゃないはずw
おお。マニアックなネタですね。
前にバキでも取り上げられていましたね。
勇次郎戦は長かった・・・
(たぶん女子の皆様はこのネタ分からない)
今回のお話は「情報のインプット→認知」ですが、
またの機会に、今度は逆に「心→アウトプット」について
脳や潜在意識論の視点から語ります。
コメントありがとうございました
