マインドフルネス・森田療法を使った、「元うつ病患者カウンセラーによる」新しいタイプのカウンセリング(コーチング)
「心の病に対応できない瞑想」
(サマタ瞑想)


例えば、こんなタイプの瞑想。

詩や呪文を唱えながら、宇宙をイメージしながら、
あるいは私は微笑むなど、暗示(教示)をかけながら呼吸をする、

深海の底に潜ったイメージをして、
あるいは、森林の中でくつろいでいるイメージをして
自然のパワーを吸収するイメージをするなど。。

また水晶玉・ろうそくの炎を
注視し(あるいはイメージし)一体感を味わうなど。。


こういったジャンルの瞑想は
専門的に言いますと「サマタ瞑想」といいます。

世間一般、俗に言う瞑想は
こんな瞑想が多いかと思います。


別にこれらを否定するつもりはありません。

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・・・ですが、これらは
「健常者のリラクセーション法」
としてはよいのですが・・

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うつ病・神経症(不安障害)など心の病に
そのまま適応するか・・・と言えばノーです。


いや。むしろ心の病の方にとって
「サマタ瞑想は危険」な要素も孕んでいます。


うつ病・神経症者の脳は
健常者の脳と少しシステムが違います。

それはイメージや妄想・雑念に対する
異常な執着性があります。


理論的なお話より
具体例を出しましょうか。


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例えば、うつ病のOL
「うつ子さん」がいたとしましょう。

友人の良子さんと
街のコーヒー店に入りました。


そこで何気に目に入った、
コーヒー屋さんのロゴをみた時、

「あぁ。そういえば、昔このコーヒー屋さんで
昔付き合っていた彼氏に悪口・イヤミを言われ
不快な思いをした事がある・・」

という妄想が生起し、


ついでに、おととい会社で
それと似たようなイヤミを言われたことも
頭に浮かぶ。

頭の中でその妄想を
グーッと掴んでいましたら、

「あの時、こう言い返せばよかった」
「私はなんて情けない無能な人間だ」など

妄想が妄想を生み、がんじがらめになり、
イライラし、情緒不安定になり、うつ状態。


「はぁぁ~」とため息が出てきて、
身体がだるくなる。

トイレに行き、頓服の
抗うつ薬・抗不安薬を服用。


良子
「ねぇ。うつ子。どうしたの?調子悪そうだけど」

うつ子
「・・・う、うん。ちょっと。。。
今日調子悪いから帰る。ごめん」


家に帰った、うつ子さんは、
倒れるように布団でぐったり。

抗うつ薬を飲み、
うなされるように寝逃げに入る。。

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さて、上記のシチュエーションで
注目する箇所は、

「一番初めの、
コーヒー屋さんのロゴを見た時」



ただ「見た」という単なる視覚情報なのに、
うつ病や神経症(不安障害)的な方は

「見た」+「妄想・イメージ」がセットでついてくる。

*もちろん健常者もこれはあります。
しかし、うつ病・神経症者は異常なほどです。


これにより頭の中が、辛いイメージで占領され、
しかもこのパターンを、ほぼ一日中行っている。

またこれを、本人は無自覚・無意識的に
自動で行ってしまっている。
つまり「脳(心)のパターン・クセ」になってしまっている。

この心・脳内現象を
「認知的フュージョン」といいます。


今回はコーヒー屋さんの例でしたが、
うつ病・神経症的な方は

しょっちゅう認知的フュージョンを
起こしていませんか?


誰かの言葉を聞いた時、文章を読んだ時、
「これは私の悪口に違いない」
(音・視覚情報+妄想=「認知的フュージョン」→精神症状に発展)

上司の大きい声を聴いたとき、
「過去に元旦那から、DVを受けた時のイメージと混ざり合い
身体が硬直し、震え上がる」
(音+妄想=「認知的フュージョン」→身体症状)

などなど。

もちろん健常者でも少なからずありますが、
心の病の方々は異常レベルです。



冒頭のようなサマタ瞑想。

詩や呪文を唱えながら、宇宙をイメージしながら、
あるいは私は微笑むなど、暗示をかけながら呼吸をする、

深海の底に潜ったイメージをして、
あるいは、森林の中でくつろいでいるイメージをして
自然のパワーを吸収するイメージをするなど。。


これをやればやるほど
認知的フュージョンを
起こしやすい心理パターンになる。


*そういった脳神経のネットワーク
(ニューロンのシナプス結合)が作られてしまう。
こうなると戻すの大変ですよ。


また暗示は、強迫神経症(強迫性障害:OCD)の方は
強迫観念(暗示)を助長してしまう。


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「え!?でも
心地よいイメージはダメなんですか?」
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はい。心地よいイメージに
「渇愛」を起こせば起こすほど、

そのインパクトが強くなり、心や脳の中では
「心地よい状態が当たり前」になってしまいます。


・・・ですが現実、この世は「苦」が多い。
日々、苦に遭遇すると
「心地よい状態(イメージ)に対する執着」が強いと、

苦を受容することが出来なくなる(認められなくなる)
つまり「苦に対する免疫」が弱くなってしまい、
苦に耐えられなくなっていきます。


ゆえに仏教の瞑想では
「楽(心地よい)」にも執着せず、「苦」にも執着しない
「中道の心・中正の道」を作っていきます。

したがって、サマタ瞑想で行っている
「心地よいイメージ」は
長い目でみますと「苦の原因」になります。



話がそれましたので、
今回の認知的フュージョンに対する、
仏教瞑想の理論に戻ります。

仏教瞑想、仏陀の理論では
「事実」+「妄想・イメージ」=「無明(無知:苦しみの原因)」

という方程式を取ります。


事実に対し、妄想を
ごちゃ混ぜにすることにより、問題を複雑にします。
無明(無知)が生じます。

この無明(無知)を
「事実誤認(認知的フュージョン)」
とらえてもよいでしょう。

*「ポイント」
事実と妄想(イメージなど)が、
ごちゃ混ぜになった状態が無明・無知です。


ゆえに仏教瞑想では、
「事実唯真(森田療法のことば)」

事実を誤認しないように、
妄想や、おかしなイメージを手放し、
事実に即した、正しいモノの見方、とらえ方を
訓練していきます。(八正道の正見)


私達は上記のうつ子さんのように、
事実に苦しむのではなく、

むしろそれに付随する「妄想・イメージ」に苦しみ、
挙句の果てには脳が疲れ果て、心の病になります。


また日常でも仕事の効率が落ちます。

事実だけを淡々と処理していきますと、
仕事の処理能力が上がるのですが、

妄想・イメージに執着していますと、「事実誤認」が起きやすく
業務上のミスも多くなります。



今日のお話は
何が言いたかったかと言いますと、

冒頭のサマタ瞑想は、
わざわざ認知的フュージョン(無明・無知)の状態を
誘発する脳を作っている側面もあります。



心の病の方々は、サマタ系瞑想は避け、

安全な「観」の瞑想。
妄想や、おかしなイメージを手放し、
事実に即した瞑想。

マインドフルネス仏教瞑想を
行っていく事を推奨します。


誤解の無いように、何度も言いますが、
別にサマタ瞑想を全否定しているわけではありません。

サマタ瞑想は、
「健常者のリラクセーション」としては
よいかと思います。


しかし、心の病の方が
サマタ系瞑想を没入し行ってしまいますと、

「苦しみ脳」をわざわざ強化してしまい、
悪化する可能性があるという事です。



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【2015/05/18 06:59】 | 「欧米式マインドフルネス」で治らない理由
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