マインドフルネス・森田療法を使った、「元うつ病患者カウンセラーによる」新しいタイプのカウンセリング(コーチング)
「うつ病・神経症(不安障害)療養中の心得」
~気分本位ではなく目的本位(森田療法)~


うつ気分・不安感・気分が重いなど
「気分にとらわれて」何ともならない時。

まず現段階で、変えられる事と
変えられない事の仕分けをします。


まず、今起っている気分や感情自体は、
力技や念力で変えられない。

それは毎日の気象と同じで、
雨が降る日もあれば、晴れの日もある。

毎日のお天気(気分)は
人為的な力で変える事も出来ないし、
どうしようもできない。


うつ病・神経症(不安障害)の渦中にいる人達は
それが受け入れられず、
「毎日気分が良くないと気が済まない」
(典型的な認知の歪みです)

そんなあり得ない、どうしようもできない事を
変えようともがいて、当然の事ながら失敗し、
さらに不安やうつ気分がひどくなります。

まさに悪循環です。


今の気分を力技や念力で変えようと・・
こういった無駄な事で頑張り、余計疲れ果てます。

そして「今日は気分が良くないので何もやらない。寝ています」
・・・を選択してしまいます。

いつものように
「悪循環ぐるぐるモード」から抜け出せない。



次に現段階で変えられる事。

毎日の気分や感情は変えられませんが、
「行動」は変えられます。

気分や感情は触らず、そのままに。。
行動(型)を変えます。

例えば、
スッと布団から起き上がり
姿勢を正し、マインドフルネス(禅定)に入る。
気分はそのままに、掃除や買い物をやってしまう・・など。



行動を変えると
「気分が犬のしっぽみたいについてきます」


気分が主人ではなく、
「行動(型)」が主人です。

これを森田療法では
「気分本位ではなく目的本位」といいます。



逆に気分がよくても
猫背で姿勢が悪く、不幸そうな表情をしたり。
わざと鬱っぽい発言をしたり。
気分が良くてもゴロゴロ寝ていたりしますと・・

「その行動(型)に気分がついてきて、鬱っぽくなります」



日本古来の、茶道・各種武道・華道・書道などなど。
「道」とつく文化は、全て禅の思想が根底に流れております。

「〇〇道」とつくお稽古事は、
まず徹底的に「型」にハメられます。

それは行動(型)にハメますと、気分(精神)が
茶の心、武道の心に変化しやすくなります。

日本には古来から、こういった精神文化がありました。


脳の視点でも、
私達は進化の過程で「行動が先」にありました。

私達のご先祖様である
猿人が、二足歩行でサバンナの草原に降り立ち、
「自由になった手先」を器用に使うに伴い
「脳がそれに対応しようと進化していきました」

手先を使う(行動)が先で、
それに対応しようと「脳の進化」が後
という説が有力です。


つまり私達、認知行動療法家が唱える

「意欲があるから行動するのではなく、
行動するから意欲が出る」


というものは、理に適っているかと思います。


よく脳の老化防止や、認知症予防でも
「手先をよく使いなさい」というのは、こういった事です。

また人間の大脳皮質は、
「手先を動かす脳の領域が、非常に多い」のは
進化の過程の中で、納得のいく理由かと思います。

手を器用に使うと「脳が活性化」しやすくなります。


つまり今日のお話は
日本古来の心理療法「森田療法」で言う

・「気分本位でなく目的(行動)本位」
・気分はそのままに「恐怖(行動)突入」

といった理論は、
脳の視点から言っても理に適っています。


そして現段階で
「変えられないもの」→気分・感情
「変えられるもの」→行動(型)

現状で、変えられないものはそのままに。
変えられるもの(行動・型)は淡々と変えていく。

すると脳機能がついてきます。


仮に行動を変えても
気分が変わらなければ
「それはそれ」どうでもいいことです。

気分は放っておいて
淡々と行動すると、目的達成できます。

大切なのは目的達成(家事や仕事)ですので、
気分はあまり重要ではない。



気分はよかろうが悪かろうが
あまり関係ありません。

それよりも気分はそのままに
「行動が主人」です。


=================

うつ・神経症傾向の方は

気分こそが人生の主人であり、
気分の命令に従います。

「そうではなく」
”行動が人生の主人”であり、
気分は行動に従わせます。


「気分に人生振り回されがちな」
うつ病・神経症の方々が
よりよく生きていくためのコツです。


=================


ただ、これが
理屈で分かっちゃいるけど動けない・・・という人のために

ご丁寧に、具体的な行動療法の技として
パッケージされているのが「マインドフルネス」です。


理論だけで行けるという人は
森田療法だけで十分ですが、

分かっちゃいるけど・・・
それだけでは難しいと言う人は、
マインドフルネスがおススメです。

この二つの心理療法は、アプローチ法の違いで、
根底に流れる理論は、全く同じです。


はい。今日のお話は、森田学説(森田療法)の
「気分本位ではなく目的本位」
という理論を題材にしたお話でした。



最後にこんな詩を紹介します。

世界中の自助グループ(心の病などの患者の会)で
歌われている、ニーバーの「祈り」という歌(詩)があります。

*(このニーバーの詩。
原文はもっと長いですが、歌唱用にアレンジしてあります)

-------------------------

神様私に
与えてください

変えられることを
変えていく勇気を

変えられない事を
受け入れる落ち着きを

そして二つの事を
見分ける賢さを


-------------------------




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【2014/10/25 01:37】 | うつ病
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E
山中先生へ
いつも楽しみに読ませていただいています。
休職後、昨年9月に職場復帰してから一年がたちました。

一年間は、治療期間の延長みたいなものと思い、職場にいる時間を自分で制限していました。夏から制限をはずし、休職以前のように仕事をしています。

今月前半、半年ぶりくらいに「うつ」の症状が出ました。
ひとつの仕事をしていると次々に別の仕事が気になって集中できず、あせってあれもこれもやるのですが、結局どれもものにならない。不安になり、がんばるがやはり集中できない。そんな自分に落ち込み、さらに不安定になる。そしてますます集中できなくなる…。
また、対人恐怖みたいになっていました。「人がこんな状態の自分を知ったらどう思うだろう」とか「以前に逆もどりした」とか「もう絶対に見捨てられる」とか。
以前の感覚がよみがえってきた感じです。

「えっ」と思いました。もう治ったと思っていたからです。渦中にいるときは、けっこうもがいていました。「やっぱりこんな仕事は自分にはあわない」とか「マインドフルネスも気休めだったか」とか。
妄想にまきこまれているのですが、うずの中に入っていると、それに気が付けないものなのですね。
この記事の前後で先生のお書きになっていた「捨てて、捨てて、捨てて、徹底的に身をゆだねる」という言葉が、脱出のヒントになりました。

今はうずから出て一息ついているところだと思います。

ひとつ成長したかもしれません。



Re: Eさんへ
ショウセイ
Eさん。お久しぶりです。


> 休職後、昨年9月に職場復帰してから一年がたちました。

おお。もう一年経ちますか。
時の流れも諸行無常でございますね。


> 今月前半、半年ぶりくらいに「うつ」の症状が出ました。
> 「えっ」と思いました。もう治ったと思っていたからです。渦中にいるときは、けっこうもがいていました


はい。典型的な寛解期のより戻しです。

http://shinriryouhou.blog2.fc2.com/blog-entry-873.html

たぶん今後も何回か、寛解期「うつの波」がやってきますので、
日々しっかりマインドフルネスを実施し、準備だけしておいてください。

この波に耐性がつきますと、さらにどんどん
寛解を超えた「完全克服」に近づきます。


> この記事の前後で先生のお書きになっていた「捨てて、捨てて、捨てて、徹底的に身をゆだねる」という言葉が、脱出のヒントになりました。
> 今はうずから出て一息ついているところだと思います。
> ひとつ成長したかもしれません。


そうですね。素晴らしいです。
こういった時こそ、エゴ・我(が)を捨てるチャンスです。

http://shinriryouhou.blog2.fc2.com/blog-entry-1092.html

要らないものを捨てて捨てて、一定の閾値に達すると浮かんできます。
あとは鬱の川を悠々と泳いで岸に上がります。

それでは精進を続けてまいりましょう。



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この記事へのコメント
山中先生へ
いつも楽しみに読ませていただいています。
休職後、昨年9月に職場復帰してから一年がたちました。

一年間は、治療期間の延長みたいなものと思い、職場にいる時間を自分で制限していました。夏から制限をはずし、休職以前のように仕事をしています。

今月前半、半年ぶりくらいに「うつ」の症状が出ました。
ひとつの仕事をしていると次々に別の仕事が気になって集中できず、あせってあれもこれもやるのですが、結局どれもものにならない。不安になり、がんばるがやはり集中できない。そんな自分に落ち込み、さらに不安定になる。そしてますます集中できなくなる…。
また、対人恐怖みたいになっていました。「人がこんな状態の自分を知ったらどう思うだろう」とか「以前に逆もどりした」とか「もう絶対に見捨てられる」とか。
以前の感覚がよみがえってきた感じです。

「えっ」と思いました。もう治ったと思っていたからです。渦中にいるときは、けっこうもがいていました。「やっぱりこんな仕事は自分にはあわない」とか「マインドフルネスも気休めだったか」とか。
妄想にまきこまれているのですが、うずの中に入っていると、それに気が付けないものなのですね。
この記事の前後で先生のお書きになっていた「捨てて、捨てて、捨てて、徹底的に身をゆだねる」という言葉が、脱出のヒントになりました。

今はうずから出て一息ついているところだと思います。

ひとつ成長したかもしれません。

2014/10/29(Wed) 01:28 | URL  | E #-[ 編集]
Re: Eさんへ
Eさん。お久しぶりです。


> 休職後、昨年9月に職場復帰してから一年がたちました。

おお。もう一年経ちますか。
時の流れも諸行無常でございますね。


> 今月前半、半年ぶりくらいに「うつ」の症状が出ました。
> 「えっ」と思いました。もう治ったと思っていたからです。渦中にいるときは、けっこうもがいていました


はい。典型的な寛解期のより戻しです。

http://shinriryouhou.blog2.fc2.com/blog-entry-873.html

たぶん今後も何回か、寛解期「うつの波」がやってきますので、
日々しっかりマインドフルネスを実施し、準備だけしておいてください。

この波に耐性がつきますと、さらにどんどん
寛解を超えた「完全克服」に近づきます。


> この記事の前後で先生のお書きになっていた「捨てて、捨てて、捨てて、徹底的に身をゆだねる」という言葉が、脱出のヒントになりました。
> 今はうずから出て一息ついているところだと思います。
> ひとつ成長したかもしれません。


そうですね。素晴らしいです。
こういった時こそ、エゴ・我(が)を捨てるチャンスです。

http://shinriryouhou.blog2.fc2.com/blog-entry-1092.html

要らないものを捨てて捨てて、一定の閾値に達すると浮かんできます。
あとは鬱の川を悠々と泳いで岸に上がります。

それでは精進を続けてまいりましょう。

2014/10/29(Wed) 02:43 | URL  | ショウセイ #-[ 編集]
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